2008年1月31日木曜日

無責任な人々一 ・・・ 温室効果ガス代わりに放射能では

温室効果ガス排出の代わりに、放射能汚染はもっと困ります。

温室効果ガスによる気候変動(温暖化)は環境問題の一つです。先日のあるシンポジウムのパネルディスカッションを聞いていて、電力会社のある有名な方が、ちょうど温暖化問題で会場がヒートアップしている時に、「だからこそ環境問題を解決するために、二酸化炭素を出さない原子力をカーボンオフセットにしましょう」と話していて、腰を抜かしそうになりました。カーボンオフセットとは、本来発生二酸化炭素を植林やクリーンエネルギー等で相殺することです。

確かに原子力から多大な恩恵を受けています。温室効果ガスも出ません。ただなにが問題かと言えば、未だ放射性廃棄物の処理技術がなく、廃棄場所もまだ見つかっていないことです。それに加えて六ヶ所の核燃料サイクルは、実際に一定の放射能が大気や海中に排出されてしまいます。これらが将来、人類が手に負えない、取り返しのつかない、深刻な環境問題になることが予想されるからです。

しかしながら、将来の世代に対し、いったいどのような責任を持って、原子力をカーボンオフセットにしようと言えるのでしょうか。せめて少しでも処理技術等の目処がたってから発言して欲しいものです。