2009年12月31日木曜日

本年の環境5大心配事

①海の砂漠化
海水温等の上昇や乱獲により、藻場、珊瑚、水産資源、生物多様性が減少して、海の砂漠化が進んでいる。残念ながらこれは科学的にも、全国の漁師さんに聞いても、ダイビングで潜っても事実である。どうすれば改善していくのか。やはり日々の省エネ、資源保護、国の研究対策費の増大、国際的協調しか方法はないのだろう。

②日常品等の有害化学物質の悪影響
全てのガンがとにかく増えている。女性の肺がんなど8割は非喫煙者で原因不明だ。肺の奥の肺胞にガンが出来るケースが多く、これは有害化学物質も否定できない。防虫・殺虫関連のみならず、安物の人口香料、洗剤、印刷物等にはまだ有害性高いものが使われている。またそれらが、近くのカップ麺やペットボトル容器を通って、中身に移る「移り香」事件が今年話題になった。

③ディーゼル微粒子
ディーゼル規制もまだまだ必要。ディーゼル微粒子のPM2.5等はマスク等完全に抜け肺の奥まで達成する。ディーゼル車1台の有害微粒子の排出量は普通乗用車の何十何百倍に当たる。これは確実に肺ガン原因の一つになっていると思う。

④ミツバチ消した農薬?
あとミツバチ消えた理由が新農薬の「ネオニコチノイド」の可能性が高い。フランス等では既に全面使用禁止だが、日本ではまだかなり使用されており、人材にも悪い影響を与えている。養蜂所の方や学者に聞くと、NHK等メディアに出る時でも、農薬業界の圧力で、農薬原因説は言えないとのこと。
悪魔の新・農薬「ネオニコチノイド」―ミツバチが消えた「沈黙の夏」

⑤原発解体問題が表面化・・・イギリスで既に11兆円
気候変動、エネルギー獲得競争や大量需要で原発が再び注目され、世界で新たに100基が導入準備中だ。しかしその陰で初期につくられた原発120基が役割を終えている。問題なのが解体技術の壁や放射性廃棄物の処分場が未定なこと。加えて解体コストも天文学的数字だ。イギリスでは既に11兆円かかっている。日本でも二基の解体作業が始まったが、問題は同じだ。原発を新たにつくることは、確実に後世にこれら負の財産を残す事実を考慮に入れないと、後世の人々は取り返しのつかない状況になると思う。
NHKスペシャル「原発解体 ~世界の現場は警告する~」

2009年12月9日水曜日

熊野古道で思う・・・我々の世代が残すもの

 南紀の熊野古道と熊野神社に行って来た。昔から熊野周辺は自然崇拝の地である。古道は何百年間日本中から庶民が熊野詣に通ってきた道で、重みや歴史、繫がりを感じる。森の中の石畳が素晴らしいが、これも何百年かけて先人が残してくれたものだ。
歩きながら、何百年後に我々の世代は何を残すのだろうと考えた。このままだと、将来海に行っても魚もいなく、気候は大きく変動、残留性有害物質は溜まり、放射性廃棄物もそのままのパターンも考えられる。何も残さなくても、自分達のつけ位ははきれいにしたいものだ。21世紀は環境の世紀であり、来年はその大きな転換点となると思う。

2009年12月3日木曜日

明治大学での講義

 明治大学政治経済学部に興味深い授業がある。実社会の中で環境系の、民間人、政治家、ジャーナリスト、NPO活動家、法律家等がリレー式に講義していく授業で、役不足だが今年から僕にも講義のバトンが回ってきたので(テーマ:環境と雇用)、前走者の「マエキタミヤコ」さんの授業を参考に聞きに行った。
マエキタさんは「100万人のキャンドルナイト」等仕掛けているコピーライター。今年新聞一面のキャンドルナイト広告で、沖縄の泡瀬干潟の写真を使用していたが、肝心の埋立問題のことや、撮影場所すら書かれていなかったので、不思議に思っていた。
講義を聞いて謎が解明した。それは彼女は徹底的に「争わない闘い」のスタイルで、明るく当事者全員を巻き込み、全員に配慮し、その中で最大限良い結果を求めるスタイルだから、広告では埋立側の沖縄市や国に配慮したのかもしれない。
僕のスタイルとは違うけど、多くのケースで争いがなにも生み出さないのも事実、同様に多くのケースで争わないことが結局良い結果へ最短距離となるのも事実、とても参考になる話しだった。
しかし世の中嫌でも争わなきゃいけないケースがあるのも事実。辛いですがね。